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MBAはこう使う!

広島県知事 湯﨑英彦氏

通産官僚からMBA・起業経て知事に

湯﨑英彦氏
広島県知事

2014/09/26  (1/6ページ)

 少子高齢化を乗り越え、豊かで活力ある地域を創る――。多くの自治体に共通する課題に、MBA留学で培った知識や経験を生かして取り組むユニークな首長がいる。湯﨑英彦・広島県知事(48)だ。自らベンチャー企業を立ち上げたり経営コンサルタントとして経営のアドバイスをしたりするなど、実践経験も豊富。異色の「MBA知事」は、そのビジネス手腕を県政にどう役立てているのか。

■東京大学法学部から通商産業省(現経済産業省)へ。入省4年目にスタンフォード大学のビジネススクールに留学した。

 通産省は海外との交渉が多い役所なので、少なくとも私のいた時代は、いわゆるキャリア組は基本的に全員、一度は海外に出ることになっていました。私のように人事院の留学制度で出る人もいますし、他の留学制度を活用する人もいました。在外公館勤務という形で出る場合もありました。

 人事院の留学制度を使う場合、専攻や大学選びは本人に任されており、必ずしもビジネススクールに留学するとは限りません。むしろ、ハーバード大学のケネディスクール(行政大学院)や有名大学のロースクールへの留学がよくあるパターンで、ビジネススクールはどちらかといえば少数派でした。

 私も最初はロースクールへの留学も考えました。米国では、社会の枢要な地位に就いている人は、だいたい弁護士資格かMBAを持っています。通産官僚として多くの米国人を相手に仕事をしていくことを考えると、彼らと同じ思考のフレームワークを身につけておいたほうがいい。それなら留学先はロースクールかビジネススクールしかないと思いました。結局、総合的に判断した結果、個人的な関心もあって、ビジネススクールを選びました。

 数あるビジネススクールの中からスタンフォードを選んだ第一の理由は、地理的要因です。実は高校時代、交換留学生として、スタンフォードからそう遠くない北カリフォルニアのサクラメント市に住んでいました。その思い出から、もう一度北カリフォルニアに住みたいと思っていましたし、北カリフォルニアの豊かな自然や温暖な気候が大好きでした。

 もう一つの理由は校風です。スタンフォードとよく比較されるハーバード大学は、学生同士を競わせるコンペティティブな雰囲気といわれます。それに対しスタンフォードは、学生同士の協力、助け合いを重んじるコーポラティブな文化。私にはスタンフォードのほうが肌に合うのではないかという気がしていました。

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