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MBAはこう使う!

農業生産法人GRA社長 岩佐大輝氏

社長業のかたわらMBA通学

岩佐大輝氏
農業生産法人GRA社長

2014/04/01  (1/6ページ)

 経営学修士(MBA)を取得し、ビジネスの第一線で活躍する人が増えてきた。彼らはどんな考えでMBAを取得し、実際の経営の局面でどのように生かしているのか。トップマネジメントやミドルマネジメントで奮闘するMBAホールダーたちに語ってもらった。

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 東日本大震災から間もなく3年。被災地の復興は未だ道半ばだ。そうした中、MBAの知識をフル活用して被災地の復興、発展に取り組む、注目の若きビジネスマンがいる。農業生産法人GRAの岩佐大輝社長(36)だ。

■出身は宮城県山元町。震災で全戸数の約半数が全半壊、全人口の5%にあたる約700人が犠牲となった。いてもたってもいられず、震災の3日後、東京から車を飛ばして現地入りした。そこで目にした光景はまさに、地獄絵図だった。

 2011年3月は、グロービス経営大学院の1年目を終え、2年生に上がる直前でした。後で詳しく述べますが、当時はすでに東京都内でIT(情報技術)関係の会社を経営しており、その会社を大きくする目的でグロービスに通っていたのです。

 そんな時、東日本大震災が生まれ故郷を襲いました。親と連絡を取ろうにも電話がつながらない。とりあえず、車にありったけの水と食糧、毛布を積んで、山元町に向かいました。やっと着いた現地で見たものは、変わり果てた故郷の姿でした。通学で使っていた鉄道の駅舎は跡形もなく津波で流されていました。あったはずの友人の家も、影も形もない。言葉にならない衝撃でした。

 じっとしていられず、いったん東京に戻ってビジネススクールの友人たちとボランティア団体を立ち上げ、ボランティア活動を始めました。泥かき、土砂の仕分け、がれきの片づけといった作業をしばらく続けていましたが、そのうち、ある考えが浮かびました。泥かきも大切だが、せっかくビジネススクールでいろいろなことを学んでいるのだから、ビジネスの面から支援活動をしたほうが被災地により大きな貢献ができるのではないか、と。

 使命感のような感情も沸き上がってきました。これまで自分が積み重ねてきたビジネスの経験やビジネススクールで学んだことを何に使うか考えた時に、それらを故郷の復興に使わなくてどうするんだという思いが、自分の中で大きく膨らんできたのです。そうして2012年1月、仲間と立ち上げたのが、農業生産法人の株式会社GRAです。

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