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私のリーダー論

経営共創基盤の冨山和彦CEO(下)

若きエリートこそ地方めざせ 再生請負人の人づくり

2019/01/15  (2/3ページ)

 「コンサルティング会社はプロフェッショナルになる教育をするので、(リーダーを目指す上で)間違ってはいないんです。ただ、コンサルタントは選択肢を見せてアドバイスするだけです。最後の1つを自分で選んで決断を下し、その結果を自分で背負うという訓練は受けません。それに対し、私たちの会社はプロフェッショナルであり、かつ意思決定もできる『経営人材』を育てることを目的としています」

■若いうちに「CXO」を経験すべき

 ――そうした経営人材をどのように育成しているのでしょう。

「若いうちに意思決定の訓練を積むことが大事」と話す

 「当社は企業再建のお手伝いをしていますが、まさに再建の過程で人を育てるのです。代表的なのが、2009年に設立した、みちのりホールディングス(HD)です。この会社は福島交通や茨城交通といった経営不振に陥った地方のバス会社などを傘下に収め、再建して経営しています。そうした会社に人を送り込み、経営に携わっているんです」

 「もちろん、最初からプロの意思決定者にはなれません。経営人材になるには必修基礎科目があります。まず1つは戦略コンサルタントとしての基礎的な論理的思考力やプレゼンテーション能力などです。これは一般のコンサルティング会社と同じですね。違うのは2つ目です。基本的に大企業を相手にする戦略コンサルタントは、日々の資金繰りまで考えることはまずありません。当社では、簿記会計や財務会計も学んでもらいます。当社で5年も働けば、転職市場でも高く評価される人材に育つと思いますね」

 「純粋なコンサルタントとしての仕事もあるし、みちのりHDの傘下企業のような地方の現場で実際の経営実務の仕事もできる。そこでは人事労務や人の情理の部分も学べる。今の経営では、働き方改革の重要性が高まっており、人事労務の知識やスキルは必須です。小さな会社でもいいから、若いうちに(財務や人事といった各分野の最高責任者を指す)『CXO』として意思決定の経験を積むことが、これからの日本の経営リーダーを育てる近道だと思います」

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