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リーダーのマネジメント論

第一三共会長の中山譲治氏(上)

「佐治さんが原点」 第一三共会長のリーダー育成論

2018/02/05  (1/3ページ)

 「私の原点は、(サントリー会長だった)佐治敬三さんなんです」。第一三共会長の中山譲治氏は、畑違いのサントリー(当時)から医薬品大手のトップにまでのぼった異色の経歴を持つ。営業、財務、経営企画とたずさわってきた職種も幅広い中山氏が、リーダーを育てるために必要だと思う経験とは何か。自身の経験もまじえて語ってもらった。

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■リーダーの条件は「一対一」で勝負できる人

 ――中山さんがリーダーになることを意識した瞬間はありますか。

 「私の場合は、特殊かもしれません。入社したサントリーは創業家中心の経営だし、どうひっくり返ってもおそらく社長にはならないと思っていた。でも、30代のとき、意識だけは経営者になったつもりでやってみよう、と(笑)」

 「当時、財務部の課長でした。私は、米国の経営大学院(ノースウエスタン大ケロッグ経営大学院)を出ていて、米国の経営が10年先を行っていると思っていた。そこで、生意気にも佐治(敬三元会長)さんにいろいろふっかけたんです(笑)。関係会社の資金の管理方法を改善して、カネが回るようにしくみを作りましょう、とか」

 「佐治さんは、相手が誰でもフラットな立場で話を聞いてくれる、非常に魅力的な人でした。ところが、いつも負けるんです。絶対に勝てない。オーナーだからなんでも知っている上に、発想力の豊かな人だった。だからこそ、負かしてやりたいと思うわけです。よく先輩には、『やってみなはれ(サントリー創業者・鳥井信治郎の残した言葉)には、よう考えて、というのがつくんだぞ』といわれてましたけどね(笑)」

 ――当時の佐治さんは、大阪商工会議所の会頭も勤めていた。いわば、絶対的な存在ですよね。

 「若造がアホなこといってるなと思ってたんだろうけど(笑)、佐治さんの姿が私の原点なんです。同じ場で、同じようなやりとりしてくれるリーダーに会えたことは、私の喜びでした。これが、私のスタートラインだった」

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