慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科

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日吉学生部 大学院担当
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先輩紹介

森内 倫子 さん

森内 倫子 さん
慶應義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科修士修了
広告代理店勤務

経験値ではなく、ロジカルに問題解決の手法を学ぶ

広告代理店の営業担当として、これまで企業や官公庁など様々な仕事に携わってきました。広告代理店の仕事は、お客様がどのように考え、何を表に出していこうとしているかを常に読み取り、考えていかなくてはいけません。特にお客様が中央省庁となると、今後、国がどうなっていくかということまで広く深く考える必要が出てきます。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科を知ったのは、ちょうどある省庁のプロジェクトに参加したときでした。このプロジェクトは、「システム思考(S)」「デザイン思考(D)」「マネジメント(M)」の3つが核となったSDMの問題解決手法を使って業務を進めようとしていたのです。
当時、SDMを知らなかった私は、本研究科委員長の前野教授、のちに私の指導教員を務めてくださることになる白坂准教授にお会いし、SDMの考えについてお話を伺いました。そして「こんなことが学問になっているんだ」と衝撃を受けました。問題解決手法の習得は経験に頼ることが少なくなく、活用範囲も限定的になりがちです。しかしSDMは学問である以上、ロジカルで体系的であるはず。その場で入学したいと申し出ました。
悩んだのは仕事との両立です。勤務している広告代理店の仕事は忙しく、平日はなかなか時間が取れない。しかし土曜日に集中的に学べることを知り、最終的には「学びたい」という思いが勝りました。

様々なツールを用いて徹底的に思考の訓練を行う

実際に入学して学び始めると、そのハードさに驚きました。ある程度覚悟はしていましたが、SDM研究科WEBサイトの谷口教授のメッセージにあるように、まさに「アスリート養成校」のようです。入学後の2か月間で、ブレインストーミング、バリューグラフ、親和図法など23にも及ぶツールを使いこなせるように徹底的に学びます。アスリートに例えると、競技に必要な筋肉を鍛え、その使い方を習得するわけです。
その後は、学んだツールを使って「デザインプロジェクト」に挑みます。企業や自治体などのプロポーザーから提案していただいたテーマごとにチームを組み、グループワークを行いながら、具体的な解を導き出します。私のチームは、ある自動車メーカーの製品であるパーソナルモビリティを活用してどのような世界が実現できるのかというテーマに取り組みました。
グループワークでは様々なキャリアや経験を持つメンバーからあらゆる視点の意見が出てきます。俯瞰的に事象を捉えた意見から、ある1点にフォーカスした具体的な意見まで、ツールを駆使して思考の発散・収束を繰り返すことで課題の本質を浮き彫りにしていくわけです。「デザインプロジェクト」は、徹底的に“解空間”を広げ、抽象度の上げ下げをしながら本当の答えを探し続ける旅のような授業でした。

“自分システム”を見つめ直し、再構築する絶好の機会

こうして1年生でしっかりと基礎を作ったら、2年生では修士論文に取り組みます。私は長年仕事で携わってきた国内最大の自動車展示会を題材にしました。自動車産業は日本の主要産業のひとつですが、市場としては中国の台頭によって日本の魅力は下降傾向にあります。これに呼応するように日本の自動車展示会の発信力も弱まっています。こうした現状を打開し、世界に太刀打ちできる展示会を作っていくためのシステムをデザインする。これが、私が取り組んだ修士論文です。
ここでの2年間で、物事の捉え方、考え方が大きく変わったと感じています。これまでは目の前のことに忙殺されることもしばしばでしたが、今では、忙しいなかでも本当に解決すべき対象が何なのかを考えられるようになりました。物事を1つのシステムと捉えて、それを構成するサブシステムに分解し、さらに下位の構成要素にまで落として、それらが有機的にどのようにつながっていくことがベストなのかを考えて解を導く。この手法が身に付いたことで、どんなに大きな課題が与えられても対応できるようになりました。
システムデザイン・マネジメントは、解決しなければいけない問題が多様化し、複雑になっているこの世の中で、あらゆる問題に適用可能な手法だと思います。SDM研究科で学ぶことは時間的に楽なことではないですし、カリキュラムもかなりハードです。しかし、ここでの学びは、自分というシステムを見つめ直し、新たにデザインする絶好の機会になります。自分のコアを再構築するといってもいいでしょう。ぜひ、ビジネスアスリートとしてSDM研究科で自らを鍛えてください。

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