東洋英和女学院大学大学院 人間科学研究科

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教授紹介

角藤 比呂志 教授

角藤 比呂志 教授
東洋英和女学院大学大学院
人間科学研究科

変容する社会が生みだす精神の危機

 幅広い理論や技法を身につけて、多様化する社会のニーズに応えられる専門職業人を目指す。私たちは、こうした意欲にあふれる学生を歓迎します。
 臨床心理士に対しても、社会のニーズは多様化しています。東日本大震災の被災地派遣や、いじめ問題でのスクールカウンセラーの増員の動きはその一例でしょう。カウンセリングの場でも、非定型うつ病などの新しい“こころの病”や発達障害が増加し、新たなアプローチが求められています。こうしたニーズの多様化の背景には、社会の変容があるように感じます。
 たとえば、「得意と不得意の差が著しい状態」である発達障害は、従来は周囲が「得意」を認めることで「不得意」も許容されていました。しかし、成果主義が強まるなかで「不得意」がことさら否定され、精神的な混乱を来すケースが増えているのです。これからの臨床心理士には、多様な理論と技法を統合した視点からクライエント一人ひとりに適合したアプローチを選択し構築する技能が必要となるでしょう。本研究科でも、従来の精神力動的な理論と技法に加え、臨床動作法や催眠療法を専門とする教員を新たに迎えるなど、さまざまな理論と技法を学べる環境づくりを進めています。

コミュニケーションが学びの基礎になる

 臨床心理士を目指す方には、まずは対人スキルの向上を心がけてほしいと思います。効率的なセラピーを選択するには、クライエントの状況を知るためのコミュニケーション能力が欠かせないからです。私の専門であるロールシャッハ法などの心理査定は、一見、難解なイメージを持たれがちですが、じつはこれも、クライエントとの対話を円滑にするためのツールなのです。
 もっとも、対人スキルが必要なのは、クライエントとの関係においてだけではありません。学外実習などで臨床の実際を深く学ぶには、実習先の指導者との信頼関係が重要ですから、ここでもコミュニケーション能力が求められます。自分をストレートに語る素直さを持っていること。伸びる学生には、そんな共通点があります。

人生のあらゆる場面に対応した学びが可能

 本研究科の特徴としては、夜間制を挙げておきたいと思います。これは、社会人学生はもちろん、臨床心理学領域の学生全体にメリットがあります。というのも、一般に大学院は半年ごとに時間割が変わるので、昼間制ではそのたびに実習先を変更しなければなりません。多くの場合、実習は昼に行われるからです。しかし本研究科は夜間制のため、時間割の変更が学外実習に影響を及ぼすことがありません。先ほどふれたように、実習では指導者との信頼関係が大切ですから、通年で同じ実習先に通えるのは、非常に大きなメリットとなるのです。
 さらに本研究科は、「人間科学」の名称の通り、幼児教育から死生学まで、科全体で人生のあらゆる場面を網羅しています。臨床心理学領域の学生は、他領域の授業も柔軟に受講できますので、さまざまなクライエントと接するためにも必要な、多角的な人間理解に取り組んでほしいと思います。

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