成蹊大学大学院 文学研究科

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教授紹介

浜田 雄介 教授

浜田 雄介 教授
成蹊大学大学院
文学研究科

文学研究は多様な世界と関係を結ぶ想像力のトレーニング

文学部を卒業して、たとえば金融関係にも、多くの学生が進みます。彼らが直接扱うのは抽象的な数字で、一見文学とは関係ないように見えるかもしれない。けれどもその数字の向こうには、それが意味するさまざまな人生があるはずです。文学研究が楽しみとともに持つ意味をあえて説明するならば、そんな想像力を育てるところにあるのでしょう。
大学院での文学研究は、より専門的に、広い意味での「言葉」について自覚的になることで、「人間とは何か」を学びます。文学研究は必ずしも直接的な実用を目的としませんが、しかし想像力のトレーニングは、世界に働きかける力と優しさになるものです。世界が相互に関わり合っている中で、たとえば環境問題一つ取り上げても、自然科学や法律経済など、さまざまな学問とともに、人間のありように向かう文学的想像力は問題解決に大きな役割を果たすはずです。大学院で文学を学ぼうという皆さんには、そんなふうな言葉と想像力の価値に、自信と誇りと自覚を持って欲しいですね。

文学へのさまざまなアプローチを可能にするコース制

本研究科には「英米文学」「日本文学」「社会文化論」の3つの専攻がありますが、各専攻はさらに「研究」「総合」の2コースに分かれます(英米文学専攻には、英語教員及びその志望者向けの「英語教育コース」も設置)。
研究者養成のスタイルをとる「研究コース」に対して、「総合コース」は、先ほど触れたように「多様な世界と関係を結ぶ」のが文学だからこそ、多くの人に門戸を開こうとしたもので、文学的トレーニングを活かせるような専門職業人の育成を目指しています。修士論文が学位取得の要件になる研究コースに対して、総合コースではたとえば古典資料を翻字紹介するなどの課題研究を論文の代わりにできるといった点も、両コースの性格を示しているでしょう。論文の楽しさを知って総合コースから研究コースに移る人もいますし、生涯学習としてご自身の課題をじっくり学ぶ方もいらっしゃいますよ。
『成蹊人文研究』という雑誌や研究集会での発表など、研究成果の発表の機会も豊富に用意しています。院生用研究室もあり、遠方の学会に参加する際に交通費の一部を補助するなど、研究を支援するしくみもありますから、院生のみなさんには積極的に活用して欲しいです。

「文学が好き」を相対化してより豊かな文学研究をめざす

私の指導する日本文学専攻の大学院生について言えば、昨年度は伊藤計劃、坂口安吾、谷崎潤一郎、村上春樹で修士論文が出されました。私自身の研究対象は江戸川乱歩などの近代探偵小説ですから、およそバラバラですね。でも議論をしていると、語りの技法の意味であったり、解かれる謎の正体であったり、現実の取り入れ方であったり、それぞれの追究しているテーマが不思議に絡み合ってきて、別のメンバーの研究から新しい視角が生まれたりします。それが研究の醍醐味ですね。ですから、それぞれの好きな作品や気になることを大切にして欲しいです。時代ごとに教員を配置している日本文学専攻では、その多様な関心に応えられるはずです。
そして、研究仲間や教員との議論、あるいは図書館で論文と向かい合う時間は、自分の「好き」を見つめ直させてくれるでしょう。そうしてその「好き」が、今のこの世界や自分の人生の中に確かな位置を占める何か、たとえばスタイルだったり、あるいは専門技術だったり、もしかすると生きる目的だったり、そんなものになっていくとすてきですね。きっと、そうなります。

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