慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科

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教授紹介

中村 伊知哉 教授

中村 伊知哉 教授
慶應義塾大学大学院
メディアデザイン研究科

メディア・ポリシー

KMDは社会に役立つものを「つくる」場所

本研究科(KMD)は、デザイン(D)、テクノロジー(T)、マネジメント(M)、ポリシー(P)という文理融合の4領域をベースに、世の中に役立つものを「つくる」場所です。一般的な大学院ではアイデアを検証して学会に発表することがゴールとなるのでしょうが、KMDではそれはスタートに過ぎません。私たちのゴールはアイデアを社会に実装することです。
KMDが「つくる」ことにこだわる背景には、「日本の大学はプラットフォーム機能が弱い」という危機意識があります。KMDの設立は2008年。デジタル社会からスマート社会への移行期にあたる当時、「失われた10年」を払拭できずにいた日本とは異なり、アメリカでは先進的なビジネスが次々と生まれていました。ハーバード大学の学生たちが立ち上げたFacebookもその1つ。アメリカでは新たなアイデアをビジネス化する場として大学が重要な役割を担っています。日本も大学のプラットフォーム機能を強化して社会との溝を埋めなければならない。KMDの設立にはこうした思いが込められています。
ときにKMDはその学際的なあり方がマサチューセッツ工科大学のメディアラボに例えられますが、DTMPのMとPを別組織が担うメディアラボに比べて、DTMPすべてを包括的に扱う点で、KMDはさらに先進的な場所であると自負しています。

多彩な「つくる」に取り組むリアルプロジェクト

KMDに入学したみなさんは、各自のアイデアを具現化する科目「リアルプロジェクト」に2年間のほとんどを費やすことになります。
私の研究室では、DTMPのPを柱に「ポリプロ」(ポリシープロジェクト)を展開しています。ここでは、海外から高く評価されているポップカルチャーとテクノロジーを融合した「ポップパワー」と、デジタル時代の子どもたちに関する研究を行う「デジタルキッズ」の2つのサブプロジェクトを置き、計500企業と提携してさまざまなプロジェクトを進めています。学生が取り組んでいるプロジェクトの例を挙げると、J-POPのデータベースを作って海外展開を促進するようなコンテンツ業界との共同作業や、デジタルサイネージ(電子看板)を日本中に敷き詰めるためのコンソーシアムの運営などがあります。
そして現在、私が力を入れているのが、デジタル×コンテンツ特区「CiP」の開発です。これは1つの街を「つくる」取り組みで、2020年の街開きを目指して準備中です。東京・竹芝に竣工するビルを拠点にさまざまな研究開発を行い、起業支援や人材育成の場にします。
CiPにはKMDが連携するスタンフォード大学も入居を検討しているほか、韓国やマレーシア政府といった海外の機関とも連携が決まっています。私は、人間拡張工学を用いて自分の身体能力を超える力をつけて競技を行う「超人スポーツ」のプロモートにも関わっていますが、CiPに超人スポーツのスタジアムを作って世界大会を開催するアイデアもあります。コンテンツを核とした「アイデアの集積地」としてCiPを育て、新しいことをやりたい人が暴れることのできる場所になればと思っています。

アイデアを豊かに広げられる環境

「リアルプロジェクト」にはKMDのエッセンスが詰まっていますから、どの研究室に所属するか、どのプロジェクトに参加するかの選択は重要です。卒業後の人生を左右するといっても言い過ぎではありません。
入学からその選択までの3カ月は、「リアルプロジェクト」を進める上で必要なDTMPの基礎を徹底的に学び、自分の柱を模索する時間です。私の授業では、メディアのポリシーとは何かを議論しつつ、ポリシーの肝を押さえる道筋を示します。ポリシーを柱にすることはなくても、「この問題は誰々に相談してみよう」と周囲を使いこなせる程度に概要をつかんでおけば、世界は大きく広がるはずです。
こうした意味でも、多彩なバックグラウンドを持った学生が集まるKMDはとても面白い環境です。私の研究室だけでも、法学部、経済学部、工学部、美術大学の出身者がいますし、社会人学生もテレビプロデューサー、アニメ作家、音楽プロダクションの経営者など多彩です。仲間からの刺激を自分のアイデアに生かしてください。
今後、デジタルやITは、業界で働く人だけでなく、それを使って活躍する人も重要になってくるでしょう。テクノロジーを用いて新しい何かを「つくる」ことに没頭する2年間は、ファッション、食、観光、医療など、あらゆる業界への可能性を広げるに違いありません。KMDは熱意を持って私たちと一緒に「つくる」ことができる方の入学を歓迎します。

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