慶應義塾大学大学院経営管理研究科

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教授紹介

井上 哲浩 教授

井上 哲浩 教授
慶應義塾大学大学院
経営管理研究科

マーケティング・コミュニケーション論

ケースメソッドの徹底で“思考の枠組み”を獲得

慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)を特徴づけるものの1つに、“慶應型ケースメソッド”があります。経営課題の実例を仮想体験するケースメソッドはすでに知られた学習方法ですが、KBSでは、基礎、専門を問わずあらゆる科目にケースメソッドを導入しており、その徹底ぶりは他に例のないものと自負しています。“慶應型”と称するゆえんもこの点にあります。
しかし、経営における課題は無限です。差別化、効率化といった大きなテーマは普遍ですが、同じ状況が繰り返されることはないでしょう。それでは、私たちがケースメソッドを重視するのはなぜか。それは、その目的が個別例の知識的な蓄積ではなく、意思決定能力の涵養にあるからにほかなりません。ケースに基づいた個人学習、少人数でのディスカッション、クラス討論の過程で、自らの焦点の当て方、推論の仕方を客観視し、自分の意見を相対化する。これがケースメソッドの醍醐味です。膨大な数のケースを浴びて、自分なりの確固とした思考のフレームワークを獲得していただきたい。このフレームワークこそが、厳しさを増す競争環境であらゆる事例に対応するために必須の素養であると考えています。

目指すのは経営の思想を持ったジェネラリスト

KBSの特徴としてもう1つ強調したいのが、博士課程を持ち、理論の側面も重視する研究機関である点です。
近年、私の専門であるマーケティングの分野では、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などの先端技術が注目を集めています。CMの映像の中に自分を登場させるなど、消費者がより能動的に広告に参加し、商品が身近に感じられるようなアイデアが実際に動き出しています。また、精緻なターゲット広告のために膨大なデータを管理する技術が求められるなど、今後、情報系の専門家との共同作業は不可欠になることが予想されます。こうした状況はマーケティングに限らず、ビジネス全般に及ぶことになるでしょう。
しかし、だからこそ私たちはビジネスの理論、思想をしっかりとつかまえる必要があります。他領域との共同作業は、軸としての理論をおさえるからこそ可能になるのです。KBSのカリキュラムでは、入学後にまず基礎科目で経営に関するあらゆる領域を学び、経営学の全体像を体系的につかみます。これらを包括的に考えることができるジェネラリストの養成が、私たちの目指すところです。

学ぶ上で大切なのは具体的な問題意識

その一方で、KBSへの入学を検討するみなさんには、ぜひ明確な問題意識を持っていただきたいと思います。“問題意識”とは、決してアカデミックなものではなく、現在の仕事の中で抱える具体的な課題です。
KBSでは2015年度から、より多くの方に学びの機会を提供するべく、15年以上の実務経験を持つ方を対象とする週末の授業を中心としたコース(EMBA)を設置しました。フルタイムのMBAに比べて時間的な制約のある中で、どれだけの学習効果を得られるか疑問視する向きがあったのも事実です。ところが、必然的に入学者はすでに管理職にあって極めて明確な問題意識を持っている方が多く、時間的な制約をものともしない活発な学びが展開されています。教員としても、明確な問題意識を持つことの重要性を改めて認識しているところです。
さらに、従来から国際性の涵養を柱の1つに据えてきたKBSでは、ダブルディグリー制度の提携校(現在3校)の拡充を予定するなど、海外志向を持つ方の期待にも応えてまいります。現在の仕事の中での課題解決、国際性の涵養。いずれにしても、明確な目的意識を持って充実した2年間を過ごすことに意欲的な方の入学を歓迎します。

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