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リーダーの母校

星野佳路・星野リゾート代表が語る(上)

米ホテル校同期にバカにされないリゾートを

2017/08/04  (2/2ページ)

 ただ、大変だったのは1学期だけで、学期が終わるころには、英語にもだいぶ慣れ、勉強のコツやペースをつかむことができました。例えば、授業のパーティシペーションは、たくさんしゃべっても点にはならない、やはり中身が重要だということがわかり、英語は完璧でなくても、だんだん自信を持って発言できるようになりました。成績も、2学期(2~5月)以降は上がり、授業が楽しくなりました。

■ホテル業界のトップが次々と授業にやってきてスピーチ。刺激を受けた。

 印象に残っている授業の一つに、ホテルマネジメントの契約に関する授業があります。ホテル業界の最先端の話だったので、とても興味深い授業でした。

 当時はちょうど、ハイアットやマリオットなど、運営特化戦略を取る会社が急成長。それまでのホテルというのは、ホテルを所有する会社が運営も兼ねていました。つまり、所有会社は運営能力も持ち合わせていないとだめだったのです。それが、所有と運営を分けることで、運営能力がなくても、優秀な運営会社と組めば、ホテルを投資対象として所有することができる時代に変わろうとしていました。当然、所有会社と運営会社との間に契約関係が生じます。その契約はどうあるべきか双方の立場から考えるのが、授業の趣旨でした。

 ある日、米国内のヒルトンホテルの半分以上を所有する保険会社のトップが、ゲストスピーカーとして授業に来ました。運営会社を選んだ基準や契約の際に重視したポイントなど具体的な話が非常に面白くて、とても印象に残っています。

 コーネルはホテル経営学で世界トップなので、ホテル業界のトップの人たちが次々に授業に来て、話をしてくれます。生々しい話ばかりなので、とても新鮮で面白かった。

 ただ、授業で聞いた経営トップの話が、現在の星野リゾートの戦略につながっているかといえば、それはまったくありません。日本は米国と事情が違いますし、話は面白いけど、果たしてすべて戦略的に正しいかと言えば、必ずしもそうではないと思う部分もある。むしろ、マイケル・ポーターやピーター・ドラッカーなど著名な経営学者の本を読み込んで、ビジネスの基礎理論に親しんだことのほうが、いま役立っていると思います。

インタビュー/構成 猪瀬聖(ライター)

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