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リーダーのマネジメント論

三枝匡・ミスミグループ本社 取締役会議長 (上)

本物の「プロ経営者」になる7つの条件

2017/04/24  (1/3ページ)

 500億円だった売上高をわずか4年で1000億円に伸ばし、今では2000億円超のグローバル企業に――。国内外のメーカーにファクトリーオートメーション(FA)用部品や金型用部品、製造現場で使う工具・消耗品などを供給するミスミグループ本社の三枝匡・取締役会議長。商社だったミスミを企業買収で、ものづくりも手がける企業に変貌、大きく成長させた「元祖プロ経営者」だ。広くプロ経営者が注目を集めるようになったが、決してうまくいっているケースばかりではない。三枝議長の考える「強い経営リーダー」とは何か。

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■「問題の本質」を発見できる力

 三枝氏は、著書「ザ・会社改造」で「プロ経営者の定義」として7つの条件を記している

1.短期間で「問題の本質」を発見できる

2.社員に「シンプル」に説明できる

3.社員の心と行動を「束ね」られる

4.最後に「成果」を出せる

5.どこの企業に行っても通じる経営スキル・マインド

6.修羅場を含む豊富な経営経験がある

7.「それなりの高いお金」がついてくる

「ザ・会社改造」(三枝匡著)18~19ページを元に作成

 これらの条件のなかでも最も実践が難しいスキルはなんでしょう。

 「一番難しいのは『問題の本質を発見できる』ということです。それができて初めて、幹部や社員に『シンプルに』説明できたり、戦略を実行できたりします。経験を積み、過去の失敗も含めた因果律のデータベースが頭にある前提で、『この課題はあのケースに当てはまるのではないか』と、何度も試行錯誤するのです。そのプロセスは非常に手間がかかります。経営に限らず、自分がこうだと思ったことが実際は違っていた、ということは多々あるのですから」

 「そこまでいくには、長い試行錯誤が必要です。私自身、プロ経営者、という言葉は標榜しないように生きてきました。自分の判断の腕が上がり、自分で『プロ』ということはなくても、いわれても否定しない、という領域に達したのは50歳代の半ばです。30歳代で米バクスター社と住友化学の合弁会社の社長になってから、20年以上の時間が必要でした」

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