ビジネスパーソン必読の「最新コンテンツ」

私を変えたMBA

堀義人・グロービス経営大学院学長(上)

ハーバード式ケースメソッドに悪戦苦闘

2017/02/14  (2/3ページ)

■ビジネススクールの授業は初めてのことばかりで、驚きと苦労の連続だった。

 HBSの授業はケースメソッド方式で有名ですが、実は、私はそのことも知らずにHBSを受けていたのです。

 最初の授業が終わった時、「なんじゃこりゃ」と思いました。授業は、生徒が好き勝手な意見を述べ合うだけで、教授も答えらしきことを一切言わない。結局、その授業で自分が何を学んだのか、さっぱりわかりませんでした。ケースメソッドの意義に気付いたのは、暫くたってからでした。

 成績は相対評価で決まります。上位15%がカテゴリーI、真ん中の75%がカテゴリーII、下位10%がカテゴリーIII と分かれており、カテゴリーIII が一定数を超えると、2年に進級できず退学処分となります。英語の苦手な日本人は退学処分になる割合が高く、私が入学する前年までは日本人留学生の4人に1人が退学となっていました。

 授業での評価が低いと、学期の途中で学校から Warning Letter が届きます。このままだとカテゴリーIII になりますよという警告です。英語の発言に慣れなかったので、私も一部の科目で受け取りました。そして、教授に直談判に行きました。「日本人なので英語の議論についていけません。考えが思い浮かんでも、頭の中で意見を英語で組み立てるのに時間がかかってしまいます」などと正直に話し、「今度手を上げたら優先的に指してください」とお願いしました。

 教授もこちらのやる気を評価してくれ、その後は、きちんと指してくれるようになりました。危機感を抱いて必死で勉強した甲斐もあり、終わってみれば、1年目はとても良い成績でした。

ページ上部へ