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私を変えたMBA

日本交通会長 川鍋一朗氏(下)

「男は黙って」は通用せず、タクシー王子改革に走る

2016/12/06  (1/3ページ)

 会社を継ぐための準備として米国のビジネススクールに留学した、川鍋一朗日本交通会長(45)の経営学修士(MBA)物語の後半。留学で自信を付けて帰国した川鍋氏だが、MBAを引っ提げて会社に"凱旋"と思いきや、予想外の事態に直面した。

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■卒業後は、経営コンサルティング大手マッキンゼー・アンド・カンパニーで"武者修行"。約3年後、満を持して日本交通に入った。2000年、30歳の時だった。

 マッキンゼーは、私にとっては実質的に初の社会人経験。非常に勉強になりました。特に勉強になったのは、ファクトとロジックの大切さです。例えば、経営戦略などを説明する際に、事実に基づいて論理的に説明すれば、「私の勘ではこうなんだよ」などと言う相手に対しても、「いや待ってください、この数字を見ると、こうなんです」と説得できます。マッキンゼーで3年間、トレーニングを積めたのは、貴重な経験になりました。

 ところが、日本交通に役員として入った瞬間、想定外の問題に直面しました。なんとグループ全体で1900億円の借金を抱えていることが発覚したんです。借金返済のために、資産を売却したり、子会社の数を3分の1に減らしたりと、ロジックの世界からいきなりドロドロした世界に。新参者の私がロジックで物事を推し進めようとして、古参の社員と感情的に対立した時期も正直ありました。MBAの知識もマッキンゼーでの経験も、まったく役に立たないなと、自分の経歴に否定的な気持ちにさえなりました。

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